生き続けるご主人さんの思いやり

ある日、出張相談の依頼を受け病院にうかがいました。
病室には80代のご主人が横たわり奥様が介添えなさっていました。
ご主人が言いました。
「妻は世間知らずなもので、一人遺すのが心配です。
昔私の母は相続で失敗し、嫁に家を追い出されてしまいました。
妻には絶対にそんな思いをさせたくありません。
どうか私が亡くなった後も彼女を守って頂けませんか?」
奥様を大切に思うご主人の気持ちがひしひしと伝わって来ました。

人が亡くなるという事は本当に大変なことです。
しかし残されたご家族にとっても大きな試練となることがあります。
時には親族とのいざこざで大きな傷を負ってしまう事もしばしばです。
事前の備えがあればご家族を心痛から守ることができます。

ご主人から遺言の作成と共に、将来お亡くなりになった時の届出や手続の代行など細やかな依頼を受けました。
残念な事に一年半後にご主人は亡くなりましたが、遺産はすべて奥様が受け継ぎ、数々の手続も滞りなく終わりました。

その時に奥様から頂いた言葉を私は忘れることができません。
「病室で相談をした時は、内心気持ちが沈みました。でも今は主人が遺してくれた備えに深く感謝しています。
本当にありがとうございました。」

ご主人の思いやりが奥様の心の中で生き続けていることが私にもわかりました。
こんなお手伝いができる私たちは幸せです。

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